凶暴ネコの捕まえ方

こちらの日記をご覧になっているかたのなかには「(猫の)首根っこをつかんで・・・云々」という表現に驚かれる方もおいでではないか?
小さくて無抵抗な生き物の首根っこをつかむなんて、乱暴なことを!...と、以前は私も思っていた。実はうちの箱入り息子のゴエ門は私に首根っこをつかまれたことが一度もない。首の後ろの皮をつかんでグイ〜ッ!なんてことをしなくても普通に抱っこできるからだ。たとえ私に叱られて家の中を逃げ廻っても、追い詰められるとすぐ観念して動かなくなるので、抱き上げて延々と説教する・・・というのがパターンになっている。
でも、家の中に居ながらにしてノラ化したままの人慣れしていない猫をどうやって捕まえるか・・・となると、そう簡単なことではすまない。最初にタッチーを保護してきた日、ボラ仲間の友人がケージに入れようとて逃げられてしまい、シェルター内を逃げ惑うタッチーを捕まえる現場にたまたま居合わせた。走り回って興奮状態の猫をどうやって捕まえるかというと、右手に革製の手袋をはめ(手を保護するため。爪を立てられても簡単には食い込んでこない)、左手にフェイスタオルをつかんでゆっくりと近づいていく。一瞬猫が油断した隙にパッと首根っこを掴んで、フェイスタオルで顔を覆ってしまうと、それまで大暴れしていたタッチーが身動きひとつしなくなった。目にも留まらぬ早業に私はびっくりした。
そのとき友人が説明してくれたのは、猫は視界がふさがれると状況が見えないので恐怖心が和らぐのだという。そして、赤ちゃん時代はお母さん猫に首を咥えられて移動するため、その名残で首の後ろを捕まえると動かなくなるのだそうだ。TVの動物番組などでサバンナで暮らす猫科動物の子どもは咥えられて移動している間は暴れることもなくお母さんの顎に身を任せているのを見ることがある。それと同じなのだろう。
この要領を最初に見ていたので、タッチーたちがうちに来て以降、捕まえないといけないときは同じ要領で捕獲できるようになった。猫の身になると首根っこを掴まれて気分いい。。。とは思えないのだが、しかたがない。どうしても捕まえないといけないときはこの方法を取っている。
ただ、この要領で捕獲し続けていると猫たちも状況を学習するらしく、だんだん捕まらなくなってしまう。シーちゃんに関しては後にとんでもない捕獲劇が展開することになるのである。