猫とニンゲンの関係(我が家の場合)

タッチーもシーちゃんもお外暮らしをしてきたわりには毛並みがきれいだ。きっとお母さん猫が美味しくて栄養のあるものを残飯ゴミの中からあさって食べさせていたに違いない。それから身繕いはしっかりやるように躾けられていたのだろう。食後に顔を洗うことや身繕いには余念がない。
耳は大きく目もクリクリしていて額から頬にかけて八割れ模様は左右対称。黒白のバランスも半々で、黒く長い尻尾は体全体を美しく調和させている。容姿だけを見れば、完璧なまでに美猫なのに、性格の悪さ・・・(というか育ち方がちょっと問題)が災いして、写真を見て里親のご希望をいただいてもお見合い時となると「ニンゲンなんて大嫌い」オーラを出しまくっている。で、いつも「もうちょっとフレンドリーな猫さんだったらいいのに」と言われてしまい(涙)、話がまとまらずに預かり場所の我が家に戻ってくるのだった。

うちで生活している間に少しでも人との生活に慣れてくれればいいと思っていたが、それはこちらの勝手な都合であって本人たちにとっては迷惑な話しだったのかもしれない。容姿がよければ里親も早く見つかるけれど、人慣れしていない子たちはスキンシップやらコミュニケーションが取れないため、飼う側としても考えてしまうのは当然だと思う。うちの場合は箱入り息子のゴエ門のためにお友達猫として一時預かりをさせていただいたわけだが、シーちゃんたちにとっては「なんでこんなところに連れてこられちゃったのかしら、あたしたち・・・」くらいにしか思っていなかったに違いない。幸い、先住のゴエ門はおっとりした性格で意外と面倒見も良かったりするので、知らないところへつれて来られて迷惑千万と思っている彼女たちには唯一の救いだったのかもしれない。
「ニンゲンはキライよぅーーー!!」と叫びながら逃げ回っていても「まあまあそんなこと言わずに。。。」となだめてくれる先輩猫がいつも自分たちのみかたをしてくれるので心強かったのだろう。私を見てシャーシャー、バシバシッ!威嚇攻撃をしてきても、間にゴエ門が入ってくることで状況はいつも丸く収まっていた。むやみやたらに威嚇され続けるとお世話をしている側としてもストレスになるのだが、ゴエ門が仲を取り持ってくれることで、シーちゃんたちは怖いから威嚇してくるのだということがだんだんわかってきた。できるだけ彼らを刺激しないようにやさしい気持ちで接しようと思うようになれたのは、実はゴエ門のおかげ♪どんなにみんなの感情が入り乱れてイライラモードになってしまっても常に冷静でいることや、相手の気持ちに寄り添って弱い立場のみかたになることは、ゴエ門の態度から学ばせて貰った。さすがは猫の更生施設の寮長さん♪寮母である私の考え方までしっかり指導してくれている。