ノラの仔猫がやってきた

2007年8月1日の日記から

猫の保護活動をしているボラ仲間の友人のところに今年また新たに4匹の仔猫(月齢3ヶ月)が保護された。この子たちは小伝馬町界隈の下町でゴミをあさりビルの隙間で暮らしていた兄弟で、人間にまったく慣れていない母猫に育てられていたため近寄る人間はみんな大キライ。交通量の激しいところで暮らしていて兄弟の一匹が交通事故で死んでしまったためボラ仲間が保護に乗り出した。でもなかなか捕まらず4匹全員保護するのに1週間以上も張り込みを続けたりしてずいぶん苦労したらしい。肝心な母猫は人間に子猫たちを次々にさらわれてショックを受けたのか、縄張りから姿を消してしまったとのことだった。

猫を保護しているシェルターはすでに20匹を超えていて飽和状態。猫だけで暮らしている空間なので、人間との共同生活とは無縁な猫社会の中にいるとノラっ気がいつまでも抜けず、人との距離が全然縮まらない。人を見るとシャーシャー威嚇してきて、このままケージ生活が続くと性格がゆがみそうでかわいそうだったので4匹のうち比較的人馴れしている(であろう)2匹をうちで預かることにした。2匹とも白黒八割れのタキシードでノラ猫にしては毛艶のいい美猫の男の子と女の子だ。

乳母猫をしていたルナが亡くなり、しばらくひとりきりでお留守番をさせられていたゴエ門。甘える矛先が私に向けられ、さらに甘ったれオトコになっていた我が家のドラ息子には遊び相手ができていいんじゃないかとも思った。仔猫を連れてくる数日前から「ゴエちゃん、新しいお友達がくるからよろしくね」と毎日言い聞かせた。

仔猫をつれて帰った日、案の定、ゴエ門は興味深々♪でも、わけのわからないところにつれてこられた仔猫たちはケージ越しから覗き込む見知らぬ猫と人間に向かってシャーシャー言いっぱなし。。。初日はどうしても、落ち着かないから興奮状態でもしかたないだろうと思っていたけれど、それにしても尋常でない叫び声うなり声が続くので「いやぁ・・・大丈夫かなぁ」と心配になってきた。

ところがゴエ門の様子を見ていると、そのものすごい形相でシャーシャーいう仔猫に向かってなにやら猫語でずーっとおしゃべりをしているのである。「んーくるる・・・くるっくるっ、くるるるる」どうやら仔猫たちに「ここは安全だよ、怖くないよ」と話しかけているみたいだ。

比較的大人しい男の子までお姉ちゃんに影響されてシャーシャー言い始めたので、これはケージから出して別々にしないと性格がお姉ちゃん寄りになってしまってダメだと思い、男の子だけ出してみた。出したはいいが、家中を走り回りながら逃げる逃げる・・・その後をゴエ門が追いかけていって、また「くるるる...んくるる..」と、ずーっと話しかけている。なんとも微笑ましい姿である。

2日目になっても相変わらず部屋の隅で固まっている男の子猫をそっと抱きあげて撫でてみたら、まんざらでもないという顔で喉をならしている。しばらくそのまま大人しくしてくれていたので、ラッキー♪こっちは意外と手名づけるのは楽かも〜(^o^) んーっっ♪これでこの子との距離は縮まったぞ(^^)と嬉しくなった。
人慣れしていなかったチビにゃんが、こうして慣れてくれるようになったのはゴエ門の説得のおかげかなぁと思ってゴエに感謝した♪

ありがとうね、ゴエちゃん